ピンクのトレーナー







あの光る太陽とか

深くて黒い夜の空とか

貴方のピンクのトレーナーとか

涙の味とか



あたしは何も忘れられないのに



境目は

あいまいで

それでいて

身体についた傷のように痛くて

あたしのは生傷のまま

いつになったら治るの



声を押し殺して

貴方にしがみついて



何もかも変わった

そうかもしれない



でも

だったら

ピンクのトレーナーは

嘘だったの

そんなはずない



鮮やかに

柔かに

ピンクが

あたしに

傷をつけたんだから







2006/03/18