枯れた道




一本の道が

続いていたが

緩やかなカーブのせいで

その先がどうなっているのかまったくわからなかった



空は灰色で

雲は落ちてきそうなほど重く

枯れて乾いた葉は

風にとばされそうになりながらも震えてその場にとどまった



私は歩いていた

色あせたコンクリートに

白線とは名ばかりの汚れた線が続く道を

枯葉を踏んで踏んで踏んで

カサッ

カサッ

踏んで

踏んで踏んで

歩いていた



私は涙も流れなかったが

それでも歩いていた

葉は枯れていたが

それでも葉は葉だった



道は枯れていたが

それでも続いていた







2005/11/12